多忙を乗り切る!趣味時間を「見える化」で増やす・楽しむコツ
多忙な日々を送る中で、趣味の時間を確保することは容易ではありません。仕事に追われ、気づけば一日が終わっている、週末も家の用事や休息に追われるという方も少なくないでしょう。せっかく「これをやってみたい」と思っても、時間がない、どこから手をつければ良いかわからない、あるいは始めても続かないといった壁に直面することがあります。
趣味時間が「見えない」ことの課題
趣味の時間を確保したり、継続して楽しんだりする上で、大きな壁となるのが「時間がない」という感覚です。しかし、本当に時間がないのか、あるいは時間の使い方に課題があるのかが曖昧なままでは、具体的な対策を立てるのが難しくなります。
また、趣味の進捗や楽しんだ「成果」が見えにくいことも、継続のモチベーション維持を難しくする要因の一つです。「これだけやった」という実感や、小さな達成感が得られないと、どうしても他の優先順位の高い事柄に時間を使ってしまいがちです。
そこで活用したいのが、「見える化」という考え方です。
ビジネススキルを趣味時間に応用する「見える化」とは
「見える化」とは、もともと工場の生産現場などで、物事の状態やプロセスを誰にでも分かるようにすることとして使われ始めた言葉です。ビジネスにおいては、業務の進捗や課題、成果などを視覚的に捉えられるようにすることで、効率化や改善、目標達成に繋げる手法として広く活用されています。
この「見える化」の考え方を、趣味の時間管理や継続に応用してみましょう。趣味に関する「時間」「行動」「成果」を見えるようにすることで、漠然とした「時間がない」という感覚から脱却し、具体的な改善策を見つけたり、継続のモチベーションを高めたりすることが可能になります。
多忙なビジネスパーソンにとって、日常的に活用しているスキルや考え方を、趣味というパーソナルな領域に応用することは、新たな視点や取り組みやすさをもたらすことでしょう。
趣味時間を増やす・楽しむための具体的な「見える化」テクニック
趣味時間の確保や充実に役立つ「見える化」の具体的な方法をいくつかご紹介します。手軽に始められるものから試してみてください。
1. 現状の趣味時間を「見える化」する
まずは、現在どのように時間を使っているのか、趣味にどれくらい時間を割けているのか(あるいは割けていないのか)を把握することから始めます。
- タイムログをつけてみる: 1日、あるいは数日間、簡単なタイムログをつけてみましょう。「何時に何をしたか」を数行程度でメモするだけで構いません。スマートフォンやPCのログ機能を活用するのも良い方法です。これにより、自分が何に時間を使っているのか、思わぬ「スキマ時間」がないか、「なんとなく」使っている時間がないかなど、客観的に自分の時間の使い方を把握できます。
- 「使途不明時間」を探す: タイムログや日々の行動を振り返ることで、何に時間を使ったかよく思い出せない時間が見つかることがあります。これが「使途不明時間」です。スマートフォンを無目的に見ている時間や、ぼんやりと過ごしている時間などがこれにあたることがあります。この「使途不明時間」が見える化されることで、趣味に充てられる潜在的な時間があることに気づけます。
2. 目標と計画を「見える化」する
現状を把握したら、次にどのような趣味時間を持ちたいのか、そのためにどう行動するのかを「見える化」します。
- カレンダーに「趣味時間」をブロックする: 意識しないと後回しになりがちな趣味の時間を、仕事の会議やアポイントメントのように、最初からカレンダーに予定として入れてしまいます。たとえ15分や30分といった短い時間でも構いません。「毎週水曜日の21時〜21時30分は読書」「土曜日の午前中に1時間だけ楽器練習」のように具体的に決め、カレンダーに書き込む、あるいはスマートフォンのリマインダーを設定することで、趣味時間が「確保された時間」として見える化されます。
- 趣味の活動をタスクリスト化する: 「英語の勉強を始める」といった大きな目標を、「教材を10分読む」「単語を5個覚える」「リスニングアプリを5分聞く」のように、具体的な行動レベルに分解し、タスクリストにします。仕事のタスク管理に使っているツール(紙のノート、ToDoアプリ、表計算ソフトなど)をそのまま活用できます。これにより、「何をすれば良いか分からない」という状態がなくなり、小さなタスクを完了させるごとに達成感が得られます。
3. 進捗と成果を「見える化」する
確保した時間で趣味を楽しんだら、その活動内容や小さな成果を「見える化」することで、継続のモチベーションを高めます。
- 簡単な活動ログをつける: 趣味に費やした時間や活動内容を簡単に記録します。「読書:30分、3章まで」「筋トレ:15分、腕立て伏せ20回×2セット」のように、手帳やノート、スマートフォンのメモ機能などに記録します。後から振り返ることで、「これだけやった」という積み重ねが見え、達成感に繋がります。写真や動画を撮るのも良い方法です。
- 目標達成チェックリストを作る: 読みたい本リスト、見たい映画リスト、行きたい場所リスト、習得したいスキルリストなど、趣味に関する目標ややりたいことをリストアップします。そして、一つ達成するごとにチェックをつけていきます。視覚的に「できたこと」が増えていくのを見ることで、モチベーションを維持しやすくなります。
見える化を無理なく続けるためのコツ
「見える化」はあくまで趣味を楽しむためのツールです。続けることが負担にならないように、いくつかのコツを押さえておきましょう。
- 完璧を目指さない: 最初から全ての時間を詳細に記録したり、厳密な計画を立てたりする必要はありません。まずは一つの方法(例:週末の趣味時間をカレンダーに入れる、活動ログを1行だけ書く)から試してみましょう。
- ツールはシンプルに: 新しい複雑なツールを導入するより、普段使い慣れているカレンダーアプリ、メモ帳、ノートなどを活用するのが継続の秘訣です。
- 楽しむことを忘れずに: 見える化自体が目的にならないように注意が必要です。「見える化」によって趣味時間がより楽しく、充実したものになることを意識しましょう。記録することや計画通りに進めること自体を楽しめるようになれば理想的です。
まとめ
忙しい日常の中で趣味の時間を確保し、充実させることは、心身のリフレッシュや自己成長のために非常に価値のあることです。漠然と「時間がない」と諦めるのではなく、「見える化」という具体的な手法を取り入れることで、現状を正確に把握し、効果的な対策を講じることが可能になります。
時間をどう使っているか、趣味にどれくらい時間を割けているか、そしてどのような活動をどれだけ行ったのかを「見える化」することで、時間確保のヒントが得られ、小さな積み重ねや達成感が継続への大きな力となります。
今回ご紹介したテクニックは、どれも手軽に始められるものばかりです。ぜひ一つでも試してみて、多忙な中でも自分だけの豊かな趣味時間を創出し、楽しんでください。